ウォルゲート ピノノワール 2022 Walgate Pinot Noir

6,000円(税込6,600円)

DETAIL

産地 イギリス・イースト・サセックス州
品種 ピノノワール100%
色 赤
容量 750ml

全房・除梗・粉砕したピノノワールを少量ずつミルフィーユ状に積み重ね、セメントタンクとステンレスタンクで3週間醸し、セメントタンクと木樽で発酵・熟成しました。
紫ルビーの外観、ラズベリーやブラックチェリー、プルーン、湿った土の香り、心地の良いアタックでたっ
ぷりと拡がるボリューム感に詰まったエキス感、控えめなタンニンに溶け込んだ酸味、ピノノワールの特徴が上手く表現されています。


『ウォルゲート』
Ben Walgateを紹介してくれたのは実はSancerreのセバスチャン・リフォーなのだ。
彼から『友達が紹介したいイギリスの生産者がいる、そのワインすごくいいんだって』と。
興味がそそられBen Walgateのメールアドレスを紹介してもらいコンタクト開始。
先ずはサンプルを送ってもらい、それを飲んでビビビと感じるものがあり、直後の2020年初頭、毎年恒
例の1月の渡仏時に、フランス国内での最終目的地でもあるAngersの街でBenと会うことになった.
毎年その時期のAngersの街は、ヨーロッパ中、世界中からワイン関係者、特にいわゆるNatural wine関係者(生産者からソムリエ、インポーター、ディストリビューターまで全職種から)が一堂に会しており、夜のビストロやレストラン街は店に入れなかった人たちで道路にまで人が溢れかえっており、言いようのない活気に満ち溢れている。
パーティー会場と化している、とあるビストロでBenと初めて会ったのだが、“すげーでかいオーラ”に圧倒されたのを覚えている。
『あ、、、この人は人間的にとても深く大きく温かい雰囲気をもっている、、、そしてこの先さらに美味しいワインを造るに違いない!』と直感的に感じた。
多くのワイン関係者、ワインLoverでごった返す店内でも、周りからも一目置かれているのは一目瞭然であり、彼の周りは常に笑顔いっぱいの人の輪ができていたこともとても印象的だった。
その後、コロナ禍でのパンデミックでの混乱を経て、2022年の5月、初めてイギリスの地を踏んだ。
目的はWinery Tillinghamの共同創始者で醸造長も務めるBen Walgateに会うため。
ヨーロッパのワイン市場では、ロンドンはパリと並ぶ最大市場であり一大中心地である。
UK全体としてのワイン市場、ワイン産業としても、ロンドンを中心にさらなる成長を続けている。
それではワイン産地としてのUKはどうだろうか?
これまではシャンパン製法でつくられるスパークリングワインがその中心であり、そのクオリティは非常に高いものがあり、世界市場の中でも認知されている。
しかし、価格もシャンパーニュのアッパークラスのものと遜色ないという条件が日本市場でイマイチ広がっていない一要因なのかもしれない。
しかし、ここ数年は飲酒習慣の変化や、スパークリングワイン生産者の増加により、ここ1、2年で売上が低迷しているところもあるようだ。
そして、スティルワインへの注目度が高まってきているそうだ。
実際に2022年にロンドンで開催された“Real Wine fair”でイギリスの生産者10数名のブースを訪ねて試飲したが、値段はさておきスパークリングワインもスティルワインもそのクオリティの高さに驚いた。
もちろん、キャラクターもしっかり併せ持っているものもとても多かった。
ブドウ畑はUK南東部に集中しているが、近年はハイブリッドブドウ品種の導入により、ブドウ畑はUK全土、さらには北部にまで広がっているようだ。
気候変動もUKのブドウ栽培に大きなプラスをもたらしていて、未来は非常に明るいと考えられている。
しかし、有機栽培(オーガニック)は未だに業界全体のごく一部に過ぎないし、天然発酵で、さらに醸造中にできるだけ余計な関与をしない醸造方法をとる生産者もまだまだ非常に少ないようだ。
今日ここでご紹介するBen Walgateは『これは非常に残念なことだよ、、、この農法こそが、高品質で長期熟成の真のワインを生産するための唯一で、そして持続可能な農法なのに。自分たちの様な環境に配慮した方法で栽培されたブドウから、世界クラスのワインがもっと多く造られるようになれば、UK全体の農家やワイン産業の考え方も変わると思うよ。』と話す。

1979年8月11日生まれで出身はイングランド北東部のGrimsby(グリムズビー)、幼い頃に両親が離婚したが、別れた両親のそれぞれの家族からは非常に愛情深く育てられた。
10代の頃は自分がワイン造りをするなんておもってもみず、将来何になりたいか、どれもとてもナイーブで非現実的な夢を描いていた。
育った実家は、農場を経営していて代々農業の伝統を受け継いでおり、10代当時は全く気が付かなかったが、今では自分の血には農業というものが色濃く沁みついてることを理解しているという。
ただブドウ畑はなく、劣悪な農業と家畜の飼育が主だったそうだ。
実家(農場)を離れ、大学に進学した時に初めてワインを知り、ワインショップやレストランで働き始めた。
20歳の時にブルゴーニュのブドウ畑を訪れた時、これまでのワインへの興味が、幼少の頃に農業で培った多くのスキルや経験、土地との繋がりと完璧に合致していることに初めて気づいたそうだ。
大学を卒業する頃には、ヨーロッパを旅し始め、さらにいくつかのブドウ畑を訪れていた。
それ以来、ワイン業界の様々な側面で働き、学び続け、9年後にはワイン造りを始めた。
Benの心を深く掴んだのは、ワインとワイン業界でのキャリアが刺激的だということに加え、それ以上に、ワインそのものが、そのヴィンテージの特徴だけでなくその土壌や気候、そして栽培家や醸造家本人がブドウをどのように育て接するか、調理するかを非常に深く映し出しているという点である。
『ワインには何千もの要素が込められている』、Benはその魅力に惹かれ、今でもその気持ちは全く色あせない。『自分のワインをグラス一杯味わうこと以上に、心から満足できることはない、ワインは純粋で、人々に喜びを与えることができる。』
UKでのNatural wine生産のパイオニアの1つといっても過言ではない、Tillingham(ティリンガム)の共同経営者兼醸造責任者となるまでの間、ワイン業界の様々な側面を学ぶ機会に恵まれた。
当初は選択肢がほとんどなく、最終的には既存の事業主の指導を受けながら従業員として働く方法を選んだ。
しかし、最終的な目標は常に、生産における完全な自主性とコントロール権を持ち、自らのプロジェクトのオーナー兼運営者になることだった。
従業員としてスタートした後、2013~2016はUKを代表するスパークリングワインメーカーであるGusbourne(ガズボーン社)の株主兼CEOとなり、2017年からの6年間はティリンガムで共同経営者兼醸造責任者を務めあげ、2022年現在のWalgateを始める機会をえた。
Walgateとして完全独立するまでの間は、土壌と関わりブドウ樹を植え育てるスキルを身につけ、ワインカレッジでのさらなる学びも自らに課してきた。
この期間、幼少の頃育った農場で学んだ技術や経験が非常に生かされた。
ガズボーンでワイン造りを始める前は、小売業や接客業でワインの売買に長年携わり、流通の仕組みや、ワインが商業的に成功したり失敗したりする過程を目の当たりにしてきた。
スパークリングワイン生産者としてガズボーンで働いた経験は、経営管理や企業構造への深い洞察をもたらし、ティリンガムではこれらの経験全てを組み合わせた、非常に野心的なプロジェクトに携われた。
ここでは、ブドウ栽培、農業、そしてワイン醸造の両面で、様々な実験を行うことができ、UKを代表するいわゆるNatural wineを初めて醸造したのもこの時で、さまざまな醸造方法にトライし、ジョージアからクヴェヴリを輸入してかの地と同様に地中に埋めその中での長期間Skin contactワインなども手掛けたりした。
Walgateとして完全独立した現在、UK南東部East Sussex(イースト・サセックス州)、Rye(ライ)にワイナリーを構えここで全ての自分のワインを醸造している。
ここは、East Anglia(イースト・アングリア)にあるブドウ畑から約2時間の距離にある。
イーストアングリアは、乾燥地帯として有名で、ブドウ栽培に適している。
ここ6年ほど、世界クラスのスティルワインの生産に最適な気候であることが一貫して証明されていて、この地域は、特に年間降雨量が少なく標高が低いという恵まれた気候のおかげで、秋にブドウを長く熟成させることができる。
そして、イースト・アングリアは非常に広大な地域で、3つの州と多様な土壌タイプが存在する(主に粘土、砂利質、砂岩)。
ブドウ品種には、ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエ、ピノ・グリ、ピノ・ブランなどがある。
『ワイン造りと同様に、より良いブドウ園を継続的に追求することで、将来的にはより高品質で魅力的なワインが生まれることに繋がると確信している。』
Benは8人のブドウ栽培農家と仕事をしており、彼らとは非常に良好な関係を築いている。
また、ブドウ畑内での栽培方法や運営についても大きな発言権を持っている。
現在、より多くのブドウ畑を再生型で環境に優しい農法、ビオロジックやビオディナミ農法に寄り添った農法に転換する取り組みを進めていて、8人の栽培農家の中には、すでにオーガニック認証を取得している農家もいる。(注:そうでない農家もいるそうだ)。
Benは常に、ブドウ畑ではよりオーガニック(Bio)農法に取り組むべきであり、醸造所では様々な微生物が健全に活動できるように細心で丁寧、正しいタイミングで処置を行うことはもちろんだが、人為的には極力不介入であるべきだと考えている。
ブドウ樹が病気から身を守り、可能な限り最良の健康状態を保つために必要なものをすべて提供するために、ブドウ畑では健全な土壌を作ることが不可欠で、このようにして生産されたブドウからのみ、素晴らしいワイン、そして将来素晴らしい熟成を成し遂げうるワインを造ることができると考えている。
ワイナリーでも同じ姿勢が貫かれており、ワインのすべての動き、プロセスのすべてのステップは、できる限り穏やかに行われ、ワイン本来の品質とエネルギーを奪ったり加えたりしないように努めている(つまり酵母添加はせず天然酵母のみでの自然発酵でワインを醸造している)。
しかし、自分のワインが醸造所をでたのち、調和のとれた健全な状態を保ち、(再発酵などの)不安定な状態に陥らないようにしたいと考えているので、それぞれのワインには最低限の硫黄を加えることも必要だとしている。
彼には12歳から17歳までの子供が3人いて、彼の人生において最も重要なことは、彼らが幸せで必要なものをすべて手に出来るような環境を自分が整え支える事だという。
さらに、40代後半に入った彼にとっては、健康がそのあとの最優先事項だそうで、頻繁に運動をし、最近はトライアスロンにも挑戦し始めたそうだ。
昨年はハーフアイアンマンを2回完走し、来年はフル距離のアイアンマンに挑戦したいと思っているらしい。
家族を支える愛情と責任感、トライアスロンの経験から得られる規律は、Ben本人の大きな支えとなっているようで、彼の活動の根底を支えている。
大きな情熱をもち、世界中に自分のワインを届けたいと願い、この地の農業をより自然に、さらに持続可能なレベルに成長させ、自分の生涯を超えて続く未来を見据えたいと考えている。Rock‘RollとFootballの国UKで(個人的にそう思っている)、そんな生産者と出会えたことをとてもHappyに感じている。


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